第73章

葵は息を呑んだ。

「じゃあ、あの時『掃討』を命じた張本人はどこにいるの?」

圭治は振り返り、孤児院の奥にそびえる漆黒の時計塔へ視線を向けた。

「奴は身分を変え、今はY市安全委員会の筆頭執行官に収まっている」

「名は、藤原武光だ」

和也は雷に打たれたように、その場に釘付けになった。

「藤原武光……俺の伯父じゃないか?」

その時、葵の胸元にある生体モニターが突如として耳障りな警告音を鳴らした。

『警告! 生体コアに強力な外部干渉を検知!』

『寿命短縮――残り四十八時間!』

圭治の顔色が一変し、葵に向かって猛然と飛びかかった。

「伏せろ! 奴が来た!」

轟音――!

孤児院...

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